コピーワンスの緩和をどうすればいいのか
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コピーワンスの緩和についての権利者側と消費者側の直接対談。一消費者である立場からは権利者側がコピーワンスについてどう思っているのかはなかなか分からないが、そのあたりが語られていて興味深い。
権利者側も消費者側もお互い守りたいものがあるわけで、それが相反している事が問題なようだ。
この件について勝手に考えてまとめてみる。
この問題に絡んでいるのは、
- 権利者(クリエイター)
- 放送事業者
- 機器メーカー
- 消費者(ユーザー)
の4者。コピー制御について取れるのは今のところ以下の手段。
これらのどれかを落としどころとして選ばなければならないが、どの案でも誰かが不利益やらめんどくさい思いをする。
めんどくさい思いというのがたぶん、
- EPNやコピーフリーでは、勝手にコピーされたらDVDとかが売れなくなる(権利者)
- 番組ごとに切り替えなんてやってられない。権利処理とかめんどくさい。EPNやコピーフリーでは、勝手に録画されてコピーされたら誰も再放送を見なくなる(放送事業者)
- 技術的に何とかするとしても、機器の性能で何とかするにはコストかかる。機器が売れなくなる。メーカー間で共通の仕様つくらなきゃいけないしたいへん。発売済みの機種どうするのか(メーカー)
- ぜんぜんコピーできないなんて不便すぎる(消費者)
ということか、と思う。本当はもっと複雑なんだろうが、ものすごく大雑把に言えば。そして誰もめんどくさいことしたくないと思っているのでなかなか結論にたどり着かない。
どうしてもどれかを選ばなければならないのであれば、全員で均等に痛みを分かち合うか、全体の利益を考えた上で誰かに犠牲になってもらうか、のどちらか。とはいえ「均等に」というのはそれぞれの求めるものが違うし、同じ土俵で比較できるものでもないから、どのポイントが均等なのかが不明でなかなか実現しないと思われる。なら全体の利益を考えて誰かを犠牲にする結論を出すしかないように思う。犠牲という言い方はおかしいかもしれないが。
全体の利益としてコンテンツ産業が繁栄することと考えると、権利者(クリエイター)と消費者(ユーザー)は主役なわけで代替不可能。ここに犠牲を強いるのは発展を妨げるような気がする。とすれば、放送事業者かメーカに何とかしてもらう事になるだろうか。
個人的にはメーカーが技術的に何とかできれば良いと思うのだが。全員の利益を守れる方法を技術的に提供できれば。一時的にはメーカーは不利益かもしれないが、長い目で見れば問題ないような気もする。そもそも、みんなの悩みを技術で解決する、というのがメーカーの役割というか存在意義じゃなかろうかと思ったり。そりゃまあ簡単ではないだろうけど。