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風景の全てを光のデータとして表現する方法

前回までの記事で、裸眼3Dが目指している先にあるもの、として、視点数無限大の3Dディスプレイ、というものを考えてきた。 それは、空間中を伝播する光のデータを丸ごと記録して、それを再生する事のできる3Dディスプレイで、もし実現できれば自然の風景を見…

裸眼3Dディスプレイの仕組み5

裸眼3Dディスプレイの本質は、空間中を伝播する光の再生である、というのが前回の話。ところで、そもそもそのデータはどうやって取得するのか?っていうのが今回の話。 空間中を伝播する光を取り込む装置 前回あげた裸眼3Dディスプレイの2つのポイントのうち…

裸眼3Dディスプレイの仕組み4

前回、裸眼3Dディスプレイの本質について簡単に説明してみた。 まとめるとポイントは2つ。ひとつは、裸眼3Dディスプレイは、水平垂直どの方向へ向かう光なのかを区別した上で、空間中を伝播する光を再現する装置だ、という点。もうひとつは、裸眼3Dディスプ…

裸眼3Dディスプレイの仕組み3

裸眼3Dディスプレイは見る方向によって違う映像が見えるようになっていること、見る位置を固定しないためには視点数を増やす必要があることを説明した。 視差バリア方式やインテグラル方式があるが、これらはどちらも2Dディスプレイに工夫を付け加えることで…

裸眼3Dディスプレイの仕組み2

前回裸眼3Dディスプレイがどうやって立体映像を実現しているか説明した。今回はその続き。 裸眼3Dの欠点 前回チラッと述べたけども、裸眼3Dは視差バリア方式にしろ、インテグラル方式にしろ、見る位置に制限が付いてしまう。ちゃんと立体に見える位置が固定…

裸眼3Dディスプレイの仕組み

前回、裸眼3Dが目指すのは実風景と区別が付かないほどの立体感だ、という事を書いてみた。網膜上での視差まで再現できればそれが可能になる。が、そこへ到達するには視点数を相当に多くしないといけないので、簡単には実現できない。 なので、まず最初のステ…

裸眼3Dの目指す未来

CEATECで東芝のグラスレス3Dレグザが公開された。 東芝、裸眼3DTV「グラスレス3Dレグザ」を12月発売 - AV Watch 裸眼で、メガネ無しで3D映像が楽しめるテレビ、ということでかなり人気になっていたらしい。 メガネなし、という点が注目されていたと思うが、…

テレビの見せる色は本物の色か?

テレビとかPCモニタのようなカラーディスプレイは、いろいろな色を自由に表示することができる。 このブログではこれまで、「ディスプレイは赤緑青の光を混ぜ合わせていろんな色を作っている」というような説明をさらっとしてきた。今回は、なぜこんなことが…

4原色テレビの本当の特徴

クアトロンという名前でシャープが売り出している4原色の液晶テレビ。これにどんなメリット、デメリットがあるのか、4原色という技術の特徴について改めて考えてみる。 4原色のメリット まず、主なメリットは色再現範囲の拡大と省エネ効果の2つ。 色再現範囲…

色度図について(xy色度図とu'v'色度図)

昨日の記事を書いていて、メーカーによって使ってる色度図がちがうなー、と思った。色度図の違いについて頭の中にあることをメモ代わりに書いておくことにする。ディスプレイが表示できる色は、世の中に存在する色の全てを表示できるわけじゃなくて、ある程…

クアトロンの何が新しいのか

最近、アクオスのCMでクアトロンをアピールしているのをよく見る。「金色の輝きが美しいです」「あ、ごめんなさい、今までのテレビでは…」っていう感じの、今までのテレビを持ってる人にとってはだいぶ挑発的なCM。あと、「4原色で、テレビが変わる」ってい…

テレビ電話が普及しない理由

iPhone4が発表されたとき、テレビ電話機能が搭載された、ということがちょっと話題になっていたように思う。日本のケータイにはずっとまえからテレビ電話がついてるけど、誰も使ってない。何をいまさら、という感じで。テレビ電話というものは、けっこう昔か…